UPSmini500 II等の低価格なUPS(無停電電源装置)は要注意、購入前にPC(パソコン)の電源が対応しているか確認を!

by 管理者
9月 03日 2011 年

自宅で24時間稼動のWEBサーバーを運用しているので、不意な停電に備えるためにUPS(無停電電源装置)は欲しいところ。

そこで、低価格なUPSを調査してみました。

価格コムで1番売れているUPSはユタカ電機製作所のUPSmini500 II

このUPSの期待寿命は7年間もあり、価格コムで9月2日現在6,980円と価格が安い。

PCとの連動にCOMを使うので、COMの付いていないPCはCOMを増設する必要があるのだが、Linuxでも動きそうだし、これで決まりと思っていたら、矩形波なのであまりオススメでは無いような書き込みが・・・

 

矩形波って何?何故ダメなの?気になるので調べてみました。

矩形波とは、上記図の青色の波のこと、それに対して正弦波とは赤色の波のこと。

壁コンセントから取り出せる電力(商用電源)は正弦波なので、安いUPSは通常使用ではUPSをスルーして商用電源(正弦波)を出力しますが、停電になると商用電源からバッテリーに切り替えられ、それに伴って正弦波から矩形波に変わります。

ところで高効率を謳っている電源はPFC(力率改善回路)を採用しており、このPFC(力率改善回路)を使用している電源に矩形波の電力を入力しない方が良いらしい。

実際に自宅サーバの電源は「ANTEC EarthWatts EA 430D Green」ですが、調べてみるとPFCを採用していました。

ANTEC EarthWatts EA 430D Green

アクティブPFC搭載、ユニバーサル入力に対応
力率改善回路アクティブPFCは、入力電圧の波形を調整し電源の力率を改善します。提供される電力が損失されることなく、効率的に利用できます。またユニバーサルAC入力(90~264 V)機能により、切り替えスイッチを操作する手間が解消されています。
http://www.links.co.jp/items/antec-power/ea430dgreen.html

 

ユタカ電機製作所のホームページを見てもPFC(力率改善回路)を使っているPCに使えないとは書いてないので本当にダメなのか、ユタカ電機製作所のお客様相談センターに確認したところ、「使用できません」との回答でした。

※ 良く探すと、カタログの下の方の赤枠部分に小さな文字で注意書きがありました。・・・こんな小さな文字、誰も読まないよ。

 

 

では、なぜ矩形波をPFC回路に使ってはいけないのか?

理由は以下のとおり・・・らしい
1.擬似正弦波(矩形波)をPFCに入れると、電圧の急激な上昇にPFC回路のF/Bが追いつかず、最大Dutyのまま、しばらくFETを駆動してしまう。
2.PFC用のチョークコイルが飽和してインダクタンスが低下→過大な電流がPFC回路に流れ込む。
3.FETのアバランシェ耐量を超えた電流がFETに流れ込むと、FETが破壊される。

この中で1の発生はほぼ避けられないが、2や3は設計マージンの取り方次第で回避できるので、動作する電源と動作しない電源があるみたい。

別の言い方をすると壊れる電源と壊れない電源があり、以下のオムロンの資料に書いてある通り。

 

オムロンのホームページでは、上記資料が掲載されており、PFC回路を使った電源に矩形波のUPSを使うと故障等のトラブルが発生することを警告しています。

http://www.omron.co.jp/ese/ups/product/ups/select.htm

 

価格コムの電源の売れ筋ランキング1位~5位まで調べたところ、多くの電源がPFCを採用しています。

1. GIGABYTE PoweRock 500W GE-N500A-C2  ¥3,656

PFC使用

2.玄人志向 KRPW-SS600W/85+  ¥5,980

PFC使用

3.サイズ 超力2プラグイン SPCR2-650P   ¥10,610

PFC使用

4. HEC WIN+ 550W HEC-550TE-2WX   ¥4,980

不明

5. HEC  WIN+ 700W HEC-700TE-2WX   ¥5,970
不明

 

また、以下に示すような0円~20,000円の低価格UPSは矩形波が多いみたいです。

ユタカ電機製作所
UPSmini500 II  ¥6,980

UPSmini500 II B ¥8,310

APC
APC RS 400 BR400G-JP ¥12,178

APC RS 550 BR550G-JP  ¥14,000

 

しかし、オムロンのBY50Sは15,919円と低価格で有りながら正弦波のUPSです。

価格はUPSmini500 II の倍くらいしますが、PCにUPSを使用するときは、BY50Sのような正弦波のUPSを使うと無難なようです。

また、低価格なUPSは商用電源からバッテリーに切り替えるとき、僅かな瞬間停電が発生します。

もし、この瞬間停電を防止するのであれば、常時インバーター方式のUPSを選ぶと良いそうですが、価格が高くなります。

例えばユタカ電機製作所の UPS310HS で28,000円になります。

UPSを選択するときは、左側の製品を選ぶと良いそうですが、価格も左に行くほど高くなります。

性能(高い)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・性能(低い)

価格(高い)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・価格(安い)

常時インバーター・正弦波  >>  商用電源・正弦波  >>  商用電源・矩形波

少なくとも、PCの電源にPFC回路を採用しているのかどうかを調査した上で矩形波のUPSにするかどうかを考えた方が良さそうです。

また、メーカー製PCで電源にPFC回路を採用しているかどうか分からないときは、UPS購入前にPCのメーカーに取り合わせをした方が良さそうです。

何故なら、せっかくハードディスク保護(データ保護)のためUPSを購入するのに、そのUPSがバックアップ中に出力する矩形波で電源が破壊されると同時にハードディスクまで道連れにされたのでは、UPSを購入する意味が無くなり、本末転倒なので。

※  ここに掲載した製品の価格は9月2日現在の価格コムの最安価格です。調査日の違いで変動することをご了承ください。

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